ミサイルの勉強部屋

毎日1時間以上本を読む投稿主が、とにかくいろいろな知識を伝えます。

占いが当たって見えるのはどうして?

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よく見かける胡散臭い占い

 占いをよく見かける人は多いと思います。星座占い、手相占いぐらいしか知りませんが。あとは、人通りの少ないような場所で1回何千円とか何万円とか払って運勢を見るような商売をやっている人が創作物の世界でたまに見かけます。

 

 私にはそれがぼったくりにしか見えません。なぜならすごく胡散臭いからです。朝のテレビ番組でよく見かけるような占いもとても怪しいし胡散臭いです。けれど、胡散臭いですがなくならないですよね?なくならないというのは、信じている人がいるいい証拠です。それでは、なぜ人は占いを信じているのでしょうか?

 

なぜ占いをやりたくなるのか

 どうして、占ってもらいたくなるのでしょうか?それは、簡単に楽しく検査ができるからです。確かに楽しくて心躍るものなのは分かります。

 

 どんな結果が出るかは分かりません。意外性があって予測が不可能だからなんですね。例えばボタンが目の前にあったときは誰だって押してみたいですよね。それと一緒です。何が飛び出してくるのか分からないから気になってしょうがなくなります。

 

当たっているように見えるだけ

 よく当たる占いは、よく当たっているように見えているだけです。

 

例えば「あなたは人当たりのよい面がありますね」と漠然なこと言われたり結果が出たとします。すると告げられた方は人当たりのよかった記憶を思い出して納得しているだけです。人は生まれつき、反証よりも確証を探す傾向が備わっています。

 

何かの存在に気づくことは、その不在に気づくよりも簡単で外れではなく当たりを探すのが得意です。だから、よく当たる占いを当たっていると思い込んでしまうのです。

 

観察事項がおかしい 

 だいたい手相や星座を見ただけで未来が読めること自体おかしな話です。手相と未来を結びつけることには無理があります。手相と未来との間にいくつかの根拠がないと占いは成立しません。

 例を挙げて考えてみましょう。

成立する例                  成立しない例

人間は必ず死ぬ               私はおうし座だ

   ↓                      ↓

私は人間だ                 私は恋愛がうまくいく

   ↓

私は必ず死ぬ

 

占いは前提と結論の間に理由がありません。そもそもの前提が間違っていた場合や、観察事項が的外れだったとき、結論も正しくないものになってしまいます。また、理由が理由になっているかや要因が少ないものもいけません。

 

成立する例                 成立しない例

ワンコインで食事できる(理由1)      私はいて座だ(理由1)

すぐに出てくる(理由2)            ↓

めちゃくちゃうまい(理由3)       将来金持ちになる

    ↓

吉野家は最高

 

収入源が1つだと生活が安定しないし不安なのと一緒です。論理展開も理由が理由になっていて数もある程度存在しないと成り立たなくなります。

 

結論

 遊び半分ぐらいで占ってもらうのはいいと思いますが本気であてにしようとするのはお勧めできません。欲しいのは占いではなくその先にある結果です。学業の成功や仕事での昇給、あるいはいいパートナーとの結婚かもしれません。それをつかみ取るのは占いなどではなく勉強して知識を身に着けた方がよい方法だと思います。

 

 たとえば学業で成功したいならより効率の良い勉強方法を知る必要がありますし、いい相手と結婚したいなら自分のこれだけは譲れないものや自分と相手の性格を知っている必要があります。(まあ、私は恋愛経験ないんですがね…)また、見た目を変えるためにダイエットや筋トレをするのもいいかもしれません。

 

 そうした方が効率的で効果的だと思います。

 

未来は予測不可能

 たとえ高度な専門技術を持つその道のプロでも未来を予測できません。政治や経済動向の今後について専門の評論家にインタビューしても当たる確率は猿のダーツ投げほとんど変わりません。あてずっぽうよりは少しマシかなというレベルです。

 

 未来予想はプロでもできないということです。プロでも無理なのだから占いでもできるわけがないでしょう。自分が数年後にどんな状況に置かれるかは検討が付きません。そして人間行動などその状況に応じてコロコロ変わるものです。

 

 問題はそもそも占いの扱う世界は予測不可能なのか考えてみましょう。

 

参考文献

 

自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義

自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義

 

 

ブライアン・R・リトル 「自分の価値を最大にする ハーバードの心理学講義」(大和書房 2016年)

 

 

ロバート・チャルディー二 「PRE-SUASION」(誠信書房 2017年)

 

 

ダニエル・カーネマン 「ファスト&スロー上」(ハヤカワ・ノンフィクション文庫 2014年)